副業で1円も稼げない理由、上場企業CEOが1週間で学んだこと
ランサーズ創業者・秋好陽介氏が唯一やらかした副業サービス失敗談から、検証を飛ばして1円も稼げず終わる人に共通するパターンと、今日からできる検証3ステップを解説する。
この記事でわかること
- 本文に入る前に、まず押さえるべき結論
- 読後の行動判断が、ここからどう変わるか
- 次に読むべき関連記事の入口
ソロプレナーの成功談、そろそろ聞き飽きてない?正直あたしも書き飽きてきた。$1.8Bで会社を売った兄弟の話、25歳でユニコーンを作った創業者の話。この半年だけでも何本も書いてきた。読むたびにテンションは上がる。でも、じゃあ自分は何から始めればいいのかと聞かれると、正直答えに詰まることが増えてきた。
成功談は派手だけど、そこに至るまでの失敗の中身までは、ほとんど語られない。だから今日はあえて逆を書く。上場企業のCEOが、副業・スモールビジネスの世界で盛大にやらかした話をする。
しかもこの人、普段は新しいサービスの7〜8割を成功させてきた猛者だ。その人がただ一度だけ外した話に、成功談10本分より使える教訓が詰まっている。理由は今日、全部話す。
なぜ成功談だらけの副業記事が、逆に一歩を止めるのか
正直に言う。あたしも含めて、副業やスモールビジネスの記事は成功談に偏りすぎている。$1.8Bで会社を売った話も、ユニコーンを作った25歳の話も、読んでいて気持ちがいい。でも気持ちよさと役に立つことは別物だ。
成功談だけを読み続けると、あなたの中に静かな誤解が育つ。「うまくいった人には、うまくいく理由があった」という誤解だ。実際は逆のケースも山ほどある。うまくいく力を持った人でも、たった1つの手順を飛ばしただけで、あっさり失敗する。この事実を知らないまま成功談だけを浴びると、失敗した瞬間に「自分には才能がなかった」と早合点しやすくなる。
もう1つ、成功談には隠れた欠点がある。うまくいった理由の説明が、後付けになりがちなことだ。$1.8Bを売却した創業者も、25歳のユニコーン創業者も、結果が出たあとにインタビューで理由を語っている。その説明は本当に正しいときもあれば、結果に合わせて都合よく再構成されているときもある。読者のあなたには、その区別がつかない。
一方、失敗談は違う。うまくいかなかった理由を、後から取り繕う必要がない。だからこそ、原因がむき出しのまま出てくる。今日紹介する話は、その意味で加工されていない生の教材だ。
もう1つ大事な条件がある。失敗談なら何でもいいわけじゃない。「何を、どう間違えたか」が具体的に語られている失敗談だけが役に立つ。「いろいろ大変でした」で終わる失敗談は、読んでも自分の行動に落とし込めない。今日紹介する秋好氏の話は、原因と結果の対応関係がはっきりしている点で、数少ない当たりの失敗談だとあたしは思っている。
だから今日は、才能も実績もある人の失敗を見てほしい。答えはこうだ。うまくいく人とうまくいかない人を分けるのは才能じゃなく、たった1つの手順をやったかどうかだった。次の見出しで、その手順を飛ばした本人の言葉をそのまま紹介する。

上場企業CEOでも外す、検索代行サービスが1週間でゼロになった理由
主役はランサーズ株式会社の代表取締役社長CEO、秋好陽介氏だ。2008年にランサーズを創業し、2019年に東京証券取引所への上場を果たした人物だ。みんかぶマガジンの連載記事によると、秋好氏は普段、新しいスモールビジネスの7〜8割を成功させているという。かなりの打率だ。
その秋好氏が唯一失敗した案件が、「検索代行システム」だった。仕組みはシンプルだ。決められたメールアドレスに「今日の天気」や「プロ野球結果」のようなキーワードを送ると、その答えが自動で返信されてくる。今の感覚だとありふれて見えるかもしれない。でも当時の秋好氏は、これは便利だと確信していたそうだ。誰かに頼まれたわけじゃない。自分の頭の中で「これは需要がある」と組み立てたアイデアだった。

社内の同僚や友人、合わせて10人程度にこのサービスを見せて使ってもらった。最初は好評だったらしい。使ってくれた人からは「面白い」という反応もあったという。ところが3日後、利用者が目に見えて減り始めた。そして1週間後には、使う人がゼロになった。上場企業のCEOになるほどの実力者が、である。この結果に、秋好氏自身も驚いたという。
なお、このエピソードはみんかぶマガジンの会員限定記事の要約という形で報じられている。10人の内訳や、誰が最初に離脱したかといった細部までは公開情報に出てこない。それでも数字の推移だけで十分に語っている。公開直後は好意的な反応があったのに、3日で「数人」まで急減し、1週間でゼロになった。この落ち方の速さこそが、使い続ける理由ではなく物珍しさだけに反応していたことを物語っている。
冷静に振り返ると、原因は見えやすい。天気やプロ野球結果は、スマホがあれば数秒で自分でも調べられる。メールを送って返信を待つより、検索した方が速い。便利さの基準を「自分が面白いと思うかどうか」で決めてしまい、「今すでにある手段より本当に速いか」という比較を、事前にしていなかった。開発する前に1人でもいいから「これ、わざわざメールで聞く?」と聞いていれば、答えはすぐに出ていたはずだ。
面白いのは、秋好氏がこの失敗を隠さずに公開の場で語っていることだ。連載のタイトルは「副業・スモビジで億り人に」という、成功をテーマにした企画だ。その第3回にあえて自分の失敗談を持ってきている。うまくいった話ばかりでは伝わらないことがあると、本人が分かっているからこその選択だとあたしは思う。
7〜8割成功する人が、なぜこの1回だけニーズ検証を飛ばしたのか
ここが今日いちばん大事な部分だ。秋好氏はなぜ、この案件だけ失敗したのか。答えは単純で、事前のニーズ検証(サービスを作る前に、本当に欲しがっている人がいるかを確かめる作業)を飛ばしたからだ。普段は市場や周囲の反応を確かめてから作る人が、このときだけ「自分が欲しいと思ったから作った」で突き進んでしまった。
検証を飛ばす人には、だいたい共通する型がある。1つ目は、アイデアを思いついた瞬間の高揚感に押されて、確認より先に手を動かしてしまう型だ。2つ目は、身近な人からの「いいね」を市場の反応だと勘違いしてしまう型。友人や同僚は、あなたの気分を害したくないから、たいてい優しい感想を返してくる。秋好氏が見せた10人も、最初は好意的だったはずだ。3つ目は、自分がそのサービスの1番のユーザーになってしまい、自分が欲しいかどうかで判断が止まる型だ。検索代行システムはまさにこの3つ目に近い。
これ、正直あたしにも覚えがある。前職時代、頼まれてもいない資料を勝手に作り込んで、上司に「誰がこれ使うの」と言われたことがあった。自分が便利だと思ったものは、他人にとっても便利なはずだと思い込んでしまう。この錯覚は、実力があってもなくても、誰の頭にも忍び込んでくる。独立してからも、需要を確かめずにサービスの原型だけ作って、誰にも刺さらなかったことが正直ある。
自分がこの型にはまっているかどうか、簡単に確認する方法がある。今、頭の中にあるアイデアについて「誰かに聞かれて答えられるか」を自問してみてほしい。「これは誰の、どんな困りごとを解決するものか」。この質問にすぐ答えられないなら、それはまだ検証前のアイデアにすぎない。秋好氏の検索代行システムも、もし当時この質問をされていたら、答えに詰まっていたはずだ。
副業やスモールビジネスの相談を受けていると、この型は本当によく見かける。資格を取っただけで教室を開いて、誰にも申し込まれない人。ハンドメイド作品を大量に作ってから、売れる場所を探し始める人。SNSアカウントのフォロワーを何千人も集めてから、商品設計を考え始める人もいる。共通しているのは、順番が逆になっていることだ。作ってから売り先を探すのではなく、売り先が決まってから作る。この順番さえ守れば、失敗の多くは防げるとあたしは考えている。
秋好氏のケースが教えてくれるのは、実力と検証は別のスキルだということだ。実力があるからこそ、思いついたアイデアをすぐ形にできてしまう。その速さが、逆に検証を飛ばす言い訳になる。次の見出しで、その手順を渡す。

今日から使える検証3ステップ、売る前にこの3つを確かめる
検証と聞くと大がかりに聞こえるけど、実際はどれも今日中に終わる作業だ。目安の時間も一緒に置いておく。
1つ目、思いついたアイデアを、実際に困っていそうな人3人に直接話して聞いてみる。目安は1人15分、合計でも1時間かからない。「これ、いくらなら欲しいと思う」まで踏み込んで聞くのがコツだ。反応が薄ければ、それが答えだ。優しい相槌だけで終わったら、それは合格じゃない。3人のうち2人以上が具体的な金額を口にしたら、次のステップに進んでいい。
2つ目、本物のサービスを作る前に、仮の申込みページだけ作って公開する。目安は半日、遅くとも1日で十分だ。ノーコード(プログラミングの専門知識なしにWebページやアプリを作れる仕組み)ツールを使えば、数時間で完成する。ここに実際の申込みボタンを置いて、何件クリックされるかを見る。ボタンを押す人が誰もいなければ、それも立派な検証結果だ。最近はAIエージェントに申込みページの叩き台を作らせることもできる。コードが書けない人が事業を作る、2026年の現実解で紹介されている通りだ。専門知識がなくても、AIを使えば検証の準備を数時間で終わらせられる。人手や時間の不足は、もう検証を飛ばす理由にならない。
3つ目、可能なら本番前にお金を払ってもらう。目安は1週間、公開してから最初の申込みが何件来るかを見る期間だ。全額でなくていい。予約金や先行申込み料でもいい。「欲しい」と口で言う人と、実際に財布を開く人はまったく別の生き物だ。秋好氏の検索代行システムも、もし公開前にこの3つのどれか1つでもやっていたら、結果は違っていたはずだ。

3つとも共通しているのは、お金と時間をかけて完成品を作る前に答えを出す、という順番だ。完成させてから聞くのではなく、聞いてから完成させる。この順番さえ逆にしなければ、検証はやり方を細かく覚える必要すらないとあたしは思っている。
判断に迷ったら、シンプルなルールを使ってほしい。3つのうち2つ以上で手応えがあれば、次に進んでいい。1つ以下なら、いったんアイデアに戻って作り直す。この線引きさえ決めておけば、検証結果を都合よく解釈して突き進んでしまう事態は防げる。感覚で「いける気がする」と判断するのが、いちばん危ない。
今日、この3つのうちどれか1つだけでいい。実際にやってみてほしい。「いつか検証しよう」で止まっている限り、あなたの副業は秋好氏の検索代行システムと同じ道をたどる。
検証しても9割は失敗する、それでも動く理由
ここまで読んで、「検証さえすれば絶対うまくいく」と期待した人には、正直に言っておきたい。検証は保証じゃない。米労働統計局(BLS)の事業存続率チャートから数字を読み取ると、アメリカの民間セクターで立ち上がった新規事業のうち、およそ半数(49.8%)が5年以内に廃業している。1年以内に閉じる事業も約2割(20.4%)にのぼり、10年後まで残るのは3社に1社程度(生存率34.7%、裏を返せば65.3%が廃業)だという。この数値は本文テキストではなくチャート表示から読み取った値であることは断っておく。検証したからといって、この数字がゼロになるわけじゃない。
じゃあ、なぜそれでも検証をやる意味があるのか。理由はシンプルだ。検証は失敗を消す作業じゃなく、失敗の確率を下げて、失敗の中身を変える作業だからだ。3人に聞く、仮ページを作る、お金を払ってもらう。この3つをやった人とやらなかった人とでは、同じ廃業という結果でも中身がまったく違う。検証した人の失敗は「やってみたけど市場が動かなかった」という形で着地する。検証しなかった人の失敗は「そもそも誰も欲しがっていなかった」で終わる。
あたし自身、SNSマーケで独立したときも失敗を何度も重ねてきた。全部が成功したわけじゃない。でも検証を先にやった案件は、失敗しても次の学びが残った。検証を飛ばした案件は、何が悪かったのかすら分からないまま終わった。この差が、次に動くときの速度を大きく変える。
秋好氏も、この1回の失敗をそのまま次の教訓に変えて、その後もランサーズを上場まで育て上げている。失敗そのものより、失敗から何を持ち帰るかの方がずっと大事だ。あなたの副業やスモールビジネスも、今日の1回の検証が、明日以降の判断材料になる。半年後、1年後に同じ壁にぶつかったとき、この差が地味に効いてくる。
検証を重ねていくと、失敗のパターンが自分の中に蓄積されていく。1回目は「聞く相手を間違えた」、2回目は「価格を聞くタイミングが早すぎた」というように、失敗の解像度が上がっていくものだ。この解像度こそが、7〜8割を成功させる人と、1円も稼げず撤退する人を分ける本当の差だとあたしは見ている。才能の差じゃない。積み重ねた検証の回数の差だ。
まとめ
上場企業のCEOであっても、ニーズ検証を1回飛ばしただけで、サービスは1週間でゼロになる。実力と検証は別物であり、実力があるからこそ検証を飛ばしやすいという逆説がそこにはある。冒頭で書いた通り、成功談だけを追いかけていては、この逆説には気づけない。
検証を飛ばす型は3つあった。高揚感に押されて手を動かす型、身近な人の優しい感想を市場の反応だと勘違いする型、自分が1番のユーザーになって判断が止まる型だ。自分がどれに近いかを知っているだけでも、次に同じ失敗を繰り返す確率は下がる。
今日からできることは3つだ。困っていそうな人3人に直接聞くこと。仮の申込みページを作って反応を見ること。可能なら本番前にお金を払ってもらうこと。この3つのうちどれか1つだけでいい、まず動いてみてほしい。
検証しても失敗はゼロにならない。それでも検証した失敗と検証しなかった失敗では、次につながる学びの量がまるで違う。秋好氏の1週間ゼロ化の話は、遠い誰かの武勇伝じゃない。今、副業やスモールビジネスを動かしているあなた自身の、明日の話だ。
成功談を読んで気持ちよくなるのは、また今度でいい。今日は、この検証3ステップのうち1つだけ、実際にやってみてほしい。動いた人にしか、次の答えは見えてこない。あたしも、次に新しいことを始めるときは、この3ステップを自分にもう一度課すつもりでいる。頭では分かっていても、うっかり飛ばしそうになるのが検証だからこそ、ルール化して自分に強制する必要がある。
上場企業のCEOでも外す。だったら、あたしたちが外しても何もおかしくない。大事なのは外した後に何を学んで、次にどう動くかだけだ。今日の3ステップ、どれか1つ、この記事を閉じる前に予定に入れてほしい。
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女性だからこそ、AIを使いこなさなきゃって思ってる。仕事も、副業も、推し活も、旅行も、全部やりたい。人生一度きりなのに時間は足りないじゃん?だからAIに任せられることは全部任せる。浮いた時間で本当にやりたいことをやる。それがあたしのスタイル。ここにはあたしが実際にやったことをまとめてるだけ。誰かのためになったらいいなって思って書いてるよ。


